ガレージハウスの紹介は別記事でさせていただいていますが、この記事ではクライミングとガレージに特化したことを書いていきます。
なぜプライベートウォールを作ろうと思ったのか
プライベートウォールが欲しいと思った理由は2つです。
一つ目は仕事で忙しい時期に数週間クライミングジムに行けなくなるようなこともあり、少しでもクライミングをしたかったこと。少なくても週1くらいでクライミングができないと筋力が落ちてきているような不安でイライラしてきてしまいます。
本当に登れない時には深夜に公園で懸垂することもありました。ただ指皮は懸垂しても弱くなってしまいますね。
二つ目はクライミングジムに行くほどでなく、ちょっとだけクライミングをしたいときが多々あったこと。
外岩に行って不完全燃焼だった時や時間があるけど前日に登っていて、がっつりは登れないけどちょっとだけ登りたいときがよくありました。
一つ目が特に深刻で、家に帰ってきてもジムに行く時間がない時もありそれがストレスになっていました。
賃貸だったのでキャンパスボードを壁を傷つけないように無理やり設置したのですが、壁が壊れないか不安であまり使い物にならなかったり….。
そんなことで軽く体が動かせるクライミングウォールを設置を検討しました。
週3以上クライミングジムに行ける人ならプライベートウォールは必要ないと思います。
どんなクライミングウォールにするか
家の建設が始まってからも最後の施工だったため、かなり迷いました。家の決め事で一番迷ったかもしれません。
検討したこと
・場所をとるので壁ではなく、いろいろなホールドを付けた大きめのキャンパスボードでよいのではないか
・壁を作っても使わなくなるのではないか
・Satellite Board Miniのボード付きなら邪魔な時は頑張れば動かせそう
・でっもせっかく備え付けでつけられるのだから見た目もよくしたい
最後まで悩んで、最後はSatellite Board Miniのホールドも取り付けられるように120度の傾斜で備え付けの壁にすることにしました。
ウォールつくり(材料の準備)
工務店の方はボルダリングを全く知らない方だったので、こちらで仕様を決めて穴あけと爪付きナットの取り付けまでやり、色塗りと壁の取り付けは工務店の方にお願いしました。(材料の用意も工務店さん)
ホールドの取り付け方法は2種類あります。ボルダリングジムではほぼボルトオンと呼ばれる事前に壁にホールドが取り付けられる加工がしている壁が取り付けられています。
安定感+ホールドの配置換えがしやすいのでボルトオンタイプにしました。
スクリューオン
・合板に直接ねじ(ビス)で固定する
・合板の加工がいらず、合板を登りたいところに設置するだけなので低コスト
・ホールドの位置を変えるたびにビス穴が増えていく
・使用できるホールドが限られる
ボルトオン
・合板の裏側に爪付ナットを取り付ける加工が必要なため手間がかかる
・ホールドの取り換えが用意。ビス穴が開かない。(ホールドには回転防止のビスを打つため、0ではありません。私は自分でホールドを取り付けるまでビス穴という存在を知りませんでした(-_-;)
・ホールドの種類が豊富
必要部材
・コンパネ
・爪付きナット
・ホールド
・M10ボルト
・木ねじ
コンパネ
傾斜がある壁なので18㎜以上のコンパネの準備をお願いしていましたが、24㎜を用意していただきました。
家に必要な部材を少し多めに発注してもらった感じなので、少し厚いものになりましたがとても頑丈でgoodです。
ただ、爪付きナットの位置がコンパネの厚みによってだいぶ引っ込んでいる形になるので、爪付きナットをよりまっすぐ打ち込む必要があります。あと、穴あけが大変になります。
爪付きナット
ホールドを裏側から固定するのに必要なナットです。
アマゾンで購入しました。商品はこちら。
ホールド
ゴライアスクライミングホールドというサイトでGCH トラッドホールドセットM(B) (28個セット)を購入。
このホールドは使用感や価格がとてもよかったので別記事でまとめています。よかったら下記よりご覧ください。
そのほかに、クライミングジムで中古のホールドを20個購入しました。1個100円で合計2000円!
M10ボルト
ホールドを表から固定するボルトです。ホールドによって使えるボルトの長さが違うので注意です。
カモシカスポーツで20本買いましたが、長さが足りず取り付けができないホールドも….
木ねじ
ホールドが回転しないように支えるねじです。M10ボルトで締めるだけだと横方向に力が入ったときに回転してしまいます。
クライミングホールドによっては木ねじを入れる穴が空いています。
アマゾンで購入しましたが、全体的に短すぎました。使えないホールドもあったので長い木ねじを買い足しました。
一応、商品はこちら。
ウォールつくり(施工)
- 合板に穴をあける。15cm感覚で開けました
- 合板に12mmの穴をあける(爪付ナットがM10の場合)
- 爪付ナットを裏側からハンマーで打ち込む
- 壁の取り付け(大工さん)
- 塗装(大工さん)
- ホールドの取り付け。M10ボルトで取り付けます。回転防止ビスも忘れずに
- 完成。登れます!
1.
壁の穴あけは15cm間隔で開けました。これはをSatellite Board Miniを参考にしています。HPには図面も公開されているのでとても参考になりました。PDFはこちら。
できれば忠実に再現をしたかったのですが、大きさの問題で若干縮小して作りました。
2.
横17個、縦15個で計255個の穴あけをしました。インパクトドライバーで確か12㎜のドリルを使用したと思います。
注意としてはコンパネには表裏があるそうで、滑らかな方が表だそうです。これは工務店の方に教えてもらったので助かりました。
3.
穴空けが完了したら、裏側から爪付きナットをハンマーで打ち込みます。
そんなに強く打ち込まなくてもホールドを付けた時にきつく締まるので、落ちない程度で大丈夫です。
4.5.
ここからは大工さん仕事
4本の支柱で壁を固定しています。
ホールドの取り付け
ホールドはすべてボルトオンタイプを用意しました。
ボルトオンタイプとはM10ボルト用の穴が開いているタイプになります。
このボルトを裏側から埋め込んだ爪付きナットに六角レンチで差し込みます。
その後、ホールドの角度調整をして決まったらビスをホールドに空いている小さいほうの穴にビスを打ち込みます。
ビスを入れないとホールドが回転してしまいます。ビス穴が開いていないホールドはホールドの脇にビスを打ち込んで回転しないようにします。
ホールドの取り付けが終わったら完成です。
これで登れるようになりました。
ボルダリングマットは外岩でも使っているメトリウスのザ・ベーシックパッドを使用しています。
別メーカーのマットと比べると値段が格段に安いです。商品情報はこちら。
キャンパスボード
引っ越し前に使っていたメトリウスのキャンパスボードはウォールの後ろにある梁につけました。
頭が天井にぶつかるので低く設置しようかも考えていましたが、フリーソロの映画に出てくるアレックスオノルドがバンにキャンパスボードを設置しているのを見て、天井近くでも問題ないんだと思いそのままつけました。
いい感じで使えています。
キャンパスボードに関してはコロナ禍でクライミングジムが一斉に休業になったときに購入しました。
ビーストメーカーのほうが良さそうでしたが、当時品薄だったのとメトリウスのほうが値段が半分くらいだったのでこちらを購入。
実際にあとからビーストメーカーを触ってみましたが、似ているようで別物でした(笑)。本当に細かい部位をストイックに鍛えるならビーストメーカー。でもメトリウスでも全然トレーニングになります。
メトリウスのキャンパスボードはこちら。
不満としては付属の木ねじがやわすぎ(到着時にすでに曲がっていた)て不安だったので付属は使わず別で用意しました。
家の柱にキャンパスボードなどの穴あけについて問題がないか、工務店の方に聞いたところしっかり下穴をあけてやれば家の性能は全く問題ないとのことでした。
配管とかでも柱にもっと大きな穴をたくさんあけているそうです。柱にホールドを取り付けて移動していければ面白そうです。
我が家では家を建てる時にガレージの柱はすべてむき出しにしてもらいました。
建築士によると柱をむき出しにするか、隠すかでは施工の工数はあまり変わらず、金額差もほぼないそうです。
ギアの収納
クライミング用品の収納もガレージにしています。
私はギアを見て楽しむのも好きなので、ただの収納ではなく飾る収納にしました。
壁の1面をDIYができるようにコンパネ仕上げにしてもらい、すべて壁掛けができるようにあとからジョイフル本田でアイアンバーを購入して設置しました。
ジョイフル本田のアイアンバーはちょっと高いですがものが良いです。
終わりに
クライマー×ガレージハウスは相性抜群だと思います。
車に荷物をすぐに入れられるのがとても良いですね。持ち物もジムか外岩で違いますしボルダリングかリードクライミングでも違うのできれい収納できてると忘れ物が減ります!!(以前はよく岩場についてから忘れ物が…)
ガレージハウスの建築も記事にしているのでよかったらご覧ください。